いよいよ足場が解体されました。足場が解体されるのは外装の工事が終わって順当に工程が進んでいる意味以上に、建物の外郭を全方位に向けて見える状況になることが設計者には非常に重要な節目です。立地条件にもよりますが、今回は住宅街の一角、いわゆる「町内デビュー」です。町の一部となり、風景となるデビューの瞬間です。設計図や模型、3D、現物の仕上げサンプル、できる限りシミュレーションを行い、イメージの具体化と共有化で完成時のギャップを最小限に削減した上で判断、進行しているのですが、実物はやはり足場と防音シートが外れた時に見えるわけですから緊張はします。
道路側には旧ご実家から継承したレンガ塀と植栽があり、建物の低層部分を引き締めてくれています。レンガとの色調もバッチリ、大屋根ケラバの影も程よく、腰掛出窓とエントランス木窓も想定通りで一安心です。
外壁スレートとレンガは、色調コントラストは対比的な調和色ですが、馬貼りの表情に統一感を持たせています。
道路から反対側の水路まで目線を通して、空と雑木林を見せるコンセプトの木窓です。
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