千里駅前にあるビル1階テナント区画の改修です。
不動産のオフィスでは通常、バックオフィスと接客用のカウンターの二段構えが定石になっています。
オフィスが見えにくい、きれいなカウンターで接客する方式は一斉に数人の接客時にはとても合理的ですが本オフィスでは賃貸業以外にも土地建物有効活用などコンサルティング事業の相談も多いため、合理的な造りではなく、限定した人数の接客で居心地の良い商談空間が要求されます。プライベートとパブリック空間にヒエラルキーを付け、開かれた順に「MEETING」→「OFFICE」→「BR」と、限られた空間を緩やかに3つのエリアに分割しました。
分割は壁ではなく、床から2m程度の「本棚」です。多くの書物に係る宅建業であり、蓄積された知識は語らずともビジネスでの信頼にもつながります。多様なグリッドで構成した本棚は書籍以外のアイテムも多く展示・装飾することが出来ます。四季を通したディスプレイや、世の中の変化に対応できる知の掲示板です。本棚の奥にはOFFICEとBRがあり、部分的にオープンな棚で視界を通しています。本棚の背板とOFFICEの壁は濃灰色で共通させて、抜けた部分を含めて視覚的に本棚全体を合成しています。
水平と垂直の連続は格子を形作り、町を形成する土地建物の区画ともリンクしています。
【店舗情報】
株式会社アイ・エリア
大阪府吹田市津雲台1-1-2 アーバス南千里102
https://i-area.jp/